阪神間モダニズムその9 2013/6/9
jpeg 【旧九鬼家住宅】
土曜の次はやっぱり日曜。そこまでは良いですが、明日は月曜。なので日曜はちょっとブルーな朝です。 でも沈んでいても月曜はやってくるので日曜も楽しみましょう。ま、のんびりした日曜を過ごすことが せめてもの癒しになると信じて。(ちょっと大げさやけど)
コンプリストを作ったら更に阪モダに拍車がかかりますな。恐るべしコンプリスト。
ここは『摂津国有馬郡三田』です。今風に言うと三田市(さんだし)。神戸から六甲を越えた反対側です。 そこにも阪モダなところがありました。約130年前に作られた『旧九鬼家住宅』です。
写真クリックで拡大して2階を見てください。ただの和風住宅ではなさそうです。
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今日は年に8回の貴重な二階公開日。ボランティアのお姉さんが親切丁寧にご説明してくださいます。 一階は和風な作り。あちこちの解体された家から部品を調達して作られたおうちだそうです。 いろいろな特徴があります。九鬼家とは三田藩の家老を代々勤められた歴史あるお家。設計は九鬼隆範さんです。 鉄道技師であった隆範さんが設計したこともあり、単位が尺ではなかったそうです。三田の大工さんがそれを うまく理解して建造されました。
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お庭は和風なそれです。お隣は、九鬼さんの子孫、九鬼さんのお家だそうです。
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ここは居間。昔の家って一番大切な居間が狭くてしょぼい。しかも陽のあたらない北向きだったり、庭に面していなかったり。 日本人の民度?
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台所。釜はレンガなので建設当時からのものではないそうです。シンクの下には水を溜める丸い瓶があるのですが、 反対側は庭に面しています。つまり、配水を庭の水やりにつかったそうです。エコなクールジャパン。
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さあ、2階です。この2階に上がらしてもらえるのは年8回。今日はその一日です。 広い部屋です。一階にはなかったガラス窓があります。
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そして、四方にバルコニーがあります。ロイヤルイエローなそれです。化粧された部品も素敵です。 この作りは疑似洋風と呼ばれている和風技術で作った洋風住宅なのです。まさに阪モダ。
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そしてこのお家にはこんなギミックも。一階の上にあがる大きな重たい大戸の開閉をアシストする滑車です。
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こんなおもりで大戸を上の滑車で釣り合わせています。すごい!
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こんな大戸がママの力だけで開閉できました。こんな仕組みがあるのはここと伊丹の古い家だそうです。 でも、この開閉を体験させていただけるのはここだけ!
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お庭からの眺め。和風な一階、洋風な二階。これ確かに珍しいですな。大切な文化財です。
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ちゃんと設計図が残っていることもこの家が保存される理由だそうです。
説明してくださった皆さん、ありがとうございました。めっちゃ勉強になったよ。 とても値打ちある日曜になりました。本当にありがとう!
jpeg 【蕎麦『一』】
旧九鬼家住宅から徒歩4分のところに、古い家を用いたおそば屋さんがあります。
jpeg 【蕎麦『一』】
美味しいおそばと天ぷらをいただきました。
jpeg 【摂津国有馬郡三田】
三田市は城下町なんですね。新興住宅街なニュータウンと歴史がある旧市街が共存する三田市。 今日ご説明していただいた方、お住まいはニュータウンだそうです。新旧共存する三田市は すばらしい街でした。
さぁ、ママ。帰ってお買い物して晩ご飯でも作ろうか。
(阪モダコンプリスト更新!)

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