阪神間モダニズムスペシャル!(その14) 〜オテルド摩耶〜 2013/8/13-14
jpeg 【神戸大学(六甲台キャンパス)】
お盆休み真っ盛り。でも今年は仕事の関係で遠出できないことは奈良でお話しました。というわけで、阪モダをスペシャル版で やることにました。阪モダスペシャルはじまりはじまり〜ぃ。
スペシャルの方向は六甲山。表から登ります。六甲山登り口には神戸大学があります。六甲台キャンパスには美しい近代建築が いくつか残っています。写真は出光佐三記念六甲台講堂。1935年竣工です。5つのアーチや扉が印象的。
jpeg 【神戸大学(六甲台キャンパス)】
続いて本館。1932年製。ひっかきタイル張りのシンメトリー構造です。学校の本館はやっぱこの形ですな。 時計の文字盤がなかなかシャレています。 ちょうど夏休みなので改修工事をされていました。 工事の柵で見えなかったので、庭石によじ上って撮影。警備のおっちゃんに怒られるかな?と警戒しながら。
jpeg 【六甲ケーブル】
今日はクルマなので乗らないですが、これも阪モダ。1932年です。阪モダシリーズではなくって六甲縦走シリーズで乗ったので コンプリストには既に写真があります。これも次世代に残したい大切な建造物だと思います。でも今日は乗りません。すみません。
jpeg 【表六甲ドライブウェイ】
六甲ケーブルの駅からすぐのところに表六甲ドライブウェイの入り口があります。
jpeg 【表六甲ドライブウェイ】
六甲を上る道はいくつもありますが、この道が 一番広い?し景色も良いと思われます。途中、ループ橋や超ヘアピンカーブがあります。
カーブを曲がるに従って車外温度計がどんどん下がっていきます。 しばし下界の猛暑を逃れられる、かな。最終的にはマイナス5度ぐらいでしたから涼しいはずですが、 今年の猛暑は異常!5度低くても37−5=32度。日向は暑い。日陰は快適です。
jpeg 【表六甲ドライブウェイ】
ここは「登六庵」という有名なカレー屋さん。昭和初期のカレーが食べられます。 まさに阪モダの味ですよね。でも今日はパス。理由は次の3つです。
(1)昨夜カレーだったから。
(2)明日の夜もカレーが確定しているから。
(3)今夜のためにお腹を減らしておきたいから。
です。ま、秋になったら六甲縦走再開するので、そのときの昼食でまたきます!
jpeg 【六甲山荘】
六甲山荘へ向かっています。道はどんどん狭くなります。え、クルマ通れるかな!? 底擦るよぉ。がりがり。
jpeg 【六甲山荘】
六甲山荘は六甲には沢山あります。会社の保養所などはほとんどが六甲山荘という名前。 でも我々が目指したのはここ、ヴォーリズ六甲山荘です。そう、関学や神戸女学院を設計された ウィリアム・メレル・ヴォーリズ(William Merrell Vories、1880-1964)さんの別荘です。阪モダには 欠かせない人ですね。うちのブログでも何度も出てきます。
jpeg 【六甲山荘】
中はこんな感じ。
jpeg 【六甲オリエンタルホテル】
六甲オリエンタルホテル。これも阪モダ時代の遺産なのですが、今はクローズ。でも安藤忠雄設計の教会もあったりして 建造物的にはとても価値があるものです。なんとか残してほしいものです。
jpeg 【六甲オリエンタルホテル】
廃墟オタクだと、柵越えて中に入るところでしょうが、営業停止中なだけで建物はまだまだ奇麗なのでそれはできません。 カメラを持ち上げてなんとか。
jpeg 【六甲オリエンタルホテル】
でも安藤忠雄さんの風の教会は見えず。ま、この看板で我慢することにしました。
jpeg 【六甲山ホテル】
六甲山上でもう一つ有名なのがここ、六甲山ホテル。今はさっきの六甲オリエンタルホテルとは同じ阪急の経営です。 ホテルが競合するのでオリエンタルを閉めている的な感じらしいです。
jpeg 【六甲山ホテル】
ここも縦走シリーズでコンプしているのでコンプリストは既に写真があります。 おっと、阪モダの説明板がありました。さすが阪急。わかってるなあ。
jpeg 【六甲山ホテル】
中はさすがに味があります。アーチ状の柱や暖炉が昭和初期のハイカーを癒して いたのでしょうな。素晴らしいです。
jpeg 【オテルド摩耶】
というわけで、今日の目的地であるオテルド摩耶というオーベルジュへやってきました。 なんで阪モダスペシャルなのかというと、一泊二日で阪モダするのです。で、スペシャルでした。 といってもさすがに近所なのでまだ13時過ぎ。チェックインはしましたが、鍵がもらえないので クルマを置いて「掬星台」へお散歩です。
jpeg 【掬星台】
ホテルから歩いて5分ぐらい。摩耶ロープウェイの 「星の駅」があります。その駅の2階にあるレストラン「MAYA★TERRACE」がとてもグッド。 ビュッフェ形式のセルフで、出てくる料理は冷凍チンものですが、外向きの席やそこから見える 景色が最高です。大阪から神戸まで180度の展望!すげぇ。ビールたくさんのんでまったりしました。 もうクルマ運転しないからオーケー。
jpeg 【オテルド摩耶】
16時頃、また宿に戻ってきました。部屋からも下界が見えます。おお、これなら夜景も期待できそう!
jpeg 【オテルド摩耶】
お風呂はジャグジー! 景色も見える贅沢なお風呂でした。空もだんだん赤く染まってきましたよ。
jpeg 【掬星台】
また掬星台。宿で懐中電灯を借りて歩いてきました。すごい!これぞ1000万ドルの夜景! 六甲の夜景ってここが一番!?
jpeg 【オテルド摩耶】
またまた宿へ帰ってきました。そしていよいよお楽しみの夕食です。なんたってオーベルジュ。 期待しておりますです。
オテルド摩耶(hotel de Maya)というだけあってフレンチかと 思いきや、イタリアンでした。
jpeg 【オテルド摩耶】
というわけで、ワインもイタリアン。遠出できなかったのでちょっと奮発してバローロをオーダしました。
jpeg 【オテルド摩耶】
うまっ! すんげぇ濃いです。フルフルボディ。さすがワインの王様です。 料理は魚介系が多かったのでベストマリアージュとはいえませんが、お盆休みのちょっぴり贅沢という視点では、 とても満足のいくチョイスでした。
jpeg 【オテルド摩耶】
お料理、全部このログに残したいのですが、写真が増え過ぎ。もう43枚です。ちょっと気に入ったこれを載せます。 雲丹のプリン。暑い季節はこれですなぁ。
jpeg 【オテルド摩耶】
デザートは桃のムース。季節感があります。 でもチョコアイスが濃すぎてちょっと桃が消えたかな。
jpeg 【オテルド摩耶】
あー、もう今日もおしまい。あっという間の一日でした。たまには近所に泊まるというのも良いですな。とてものんびりまったり できました。毎年お盆は遠出の旅行に行っていました。今年は近場で今日の一日に凝縮した次第。たまには こんなお盆もいいね!
写真は部屋からの夜景。ずっと見ていたかったのですが、あっというまに眠りにつきました。
jpeg 【オテルド摩耶】
二日目。11時のチェックアウトまでお風呂に入ったりしてゆっくりと過ごしました。さすが地元。余裕が違います。 いつもの旅行なら、6時頃起きてさっさとチェックアウトして観光に向かうところですからね。
さすがオーベルジュ。シェフが見送ってくれました。
jpeg 【ホテル 六甲ハウス】
宿から逆瀬川へ降りてまっすぐ帰ったらたぶん40分ぐらいです。でもさすがに もったいないというか、旅行感がないのでもうちょっと阪モダやります。 また激暑の下界へ降りてきました。
1938年開業のホテル六甲ハウス。阪モダ時代のホテルです。1977年に 解体されて、今は六甲学院生徒研修所です。そこの石垣にこれが残っています。これだけ。 表六甲ドライブウェイの登り口からすぐのところにある研修所です。門に向かって 左の角を曲がって5mぐらいのところにこの石がありますよ。
jpeg 【カトリック夙川教会】
ここも何度か横を通ったことがありますが、改めて見学。 1932年製のネオゴシック様式の聖堂です。写真は正面ではありません。 今日はちょうどお葬式をされていました。ちょうど出棺どき。ですから中も 見てません。ま、いつでもこれるからまた今度。
jpeg 【山本清記念財団(旧山本家住宅)】
アールヌーボーな門扉が印象的です。夙川沿いにあります。
jpeg 【山本清記念財団(旧山本家住宅)】
和洋折衷な建物。ま、これだけ見たら他にもありそうな山小屋風のお家ですが、 細かい作りが違いますな。1938年竣工。
jpeg 【旧辰馬喜十郎住宅】
西宮にある「白鹿」の酒造家のお家。どこかの領事館かなにかみたい。
jpeg 【旧辰馬喜十郎住宅】
でもお庭は純和風で癒されます。1888年竣工。
jpeg 【ユニチカ記念館】
西宮から国道43号線を大阪方面へ。尼崎の大物(だいもつ)にこの建物はありました。 ちょうど1900年竣工のユニチカ創業時の本社です。今は資料館です。中は当時の証券や写真といった 資料や、バレーボールチームの歴史などが展示されています。そうそう、ユニチカといえば女子バレーボールですな。
jpeg 【ユニチカ記念館】
玉座。昭和天皇が視察された時の写真が横に掲げられていました。
jpeg 【ユニチカ記念館】
階段も味があるなぁ。明かり取りの窓のアーチや木枠がおしゃれ。
jpeg 【ユニチカ記念館】
もちろん歴史的建造物認定されています。レンガは英国積み。
jpeg 【昼食】
本当に今年の夏は暑いです。なんかシャレたランチでは夏バテしそうです。 というわけで、定食屋でゴウヤチャンプル定食と中落ちカルビ定食でスタミナアップ!
jpeg 【大庄公民館】
国道2号線と43号線の間、尼崎センタープールの近くにある公民館です。 旧大庄村役場だそうです。1937年製。これ、別になんとも思わないと何とも思わない建物かも しれません。きっと近所の人もなんとも思っていないような気がします。
By the way... よく見るとなんかへんなエンブレムがついています。
jpeg 【大庄公民館】
これです。これはなんでしょう。ギリシャ神話に出てくる『グリフィン』です。なんでこんな所に!? 今は公民館、昔は村役場ですよ。
jpeg 【大庄公民館】
さらに近くには尼崎センタープール(競艇場)ですよ。謎です。これ「村野 藤吾」さんの作品。大阪のそごうとか広島世界平和記念聖堂とか 新歌舞伎座とか有名な建物をいろいろと設計された日本を代表する建築家です。なんでそんな人が尼の大庄の公民館を?素人にはわかりませんでしたが、 建築の専門家が見るとすばらしい作品なんだそうです。本当に建造物の理念をちゃんともった人が自由な設計で作った偉大な作品!?だそうです。へー。わかんね。
jpeg 【大庄小学校】
公民館の真ん前にある小学校。これの方がずっと阪モダな味があります。これが村野 藤吾先生作の間違えでは?
jpeg 【水明公園】
大庄小学校の反対側には水明公園という児童公園があります。そこには阪モダ時代に作られた阪神電車の阪神国道線(路面電車)の 車両がここに保存されていました。保存というより物置に使われている感じ。中にはゴミのような物体がいっぱい。価値観が違うと ただの物置なんですね。残念です。
というわけで、阪モダスペシャルおしまい。阪神間には六甲山という避暑地があることを再認識しました。 阪神間のみなさん、摩耶ロープウェイに乗って六甲山にいきましょう!きっと賑わえばロープウェイもずっと残るし 六甲オリエンタルホテルも再開しますよ!大切な文化財を生かすのは我々の使命です。六甲山でお金を使おう! (阪モダコンプリスト更新!)

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